the gray race

私には観戦記が書けない。
肝心な記憶力が乏しくて内容を覚えられないので、大すけの試合について書く時は、その時の自分の感情の推移だけを頼りにしている。
大体試合の後はツレか友達と大酒を飲んで馬鹿話して一度全部フッ飛ばしてしまって、改めてその時の心境だけを書いているつもりだ。
16日はひとりで行ってひとりで帰って来たので、それができなくて、家につくなりエッセイを書き始めた。
そうするのは初めてだったので、今日になって物足りなくなってしまった

WAVE脱退後の大すけの方向転換は、過大な思い入れを背負わせようとして来た私への拒絶に思えて仕方なかった。どうして望むとおりにしてくれないんだと苛立ちながら、それでも彼から離れることは出来なかった。
「信者みたいなファンには引く」と彼が言っていたのを知りながら、私は彼に最も嫌われるファンになってしまった。そしてそれをまた彼の行動に近いなどと、勝手に思い込んでしまったり

結局私は、思いの丈を受けとめてくれる選手が欲しいだけなんだろう。昨今石川雄規に入れ上げてるのは、それを正面から受け入れてくれるんじゃないかと思ったから。ただ、<A HREF=http://www.ops.dti.ne.jp/~batbat/ishikawa/index.html>これ</A>を読んだら少し引いた。
もっと高飛車にケツまくって欲しかった。でなければ、泣きながら土下座するか。
こんな中途半端に、私の思いは預けられない。体裁を繕いながら本音が零れ出るような男は、実生活だけでたくさんだ。
意地を張り通すか、醜態を晒すか。私が欲しいのは共感だけなのだから

池田大輔にだけは、裏切られても良い。勝手な思い入れで始まったとはいえ私の覚悟は揺るぎ無く、だから彼の試合を見ている時の私はリングの上を見ていながら、実は内なる自分と対峙している。
そういう存在は後にも先にも、池田大輔ただひとりなのだ